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photoshopの昼夜逆転テクニックまとめ【マットペイント】

ハリウッド映画でも使われているマットペインティングテクニック。photoshopでもできるようになり、画像加工のテクニックとして需要があり、効果的。

今回はマットペイントのチュートリアル風に、昼を夜に変える「昼夜逆転テクニック」をまとめておきたいと思います。

*マットペイントについて
マットペイントというのは映像を合成するときに使う背景画像。近年はPhotoshopなどで作成し、フルCGで作成するよりも早く、そして安くできるため、需要も高く、今でも映画制作では頻繁に使われている技法の一つ。



昼夜逆転テクニックのやり方


いわば昼の画像を夜に変換するテクニック。いきなりパッと変換するテクではなく、順序だてて作業をしていきます。昼を夜にするテクニックなので、画像加工のいろんな場面で役立つことでしょう。



1.元画像を暗くする


まずは元画像を用意。昼間の風景画像を用意します。ただし、夜のとき、夜景や街頭などの光を考慮すればするほど、作業が複雑になります。

今回は夜になると夜景や明かりがある街の画像を、昼から夜に変えます。手順としては、暗くした後に、街の明かりを灯す作業をしていきます(図0)。

図0. 昼の画像を用意



まず元画像を暗くします。元画像のレイヤーをクリックして、上のメニューバーの[編集]>[塗りつぶし]を選択。次に描画モードを[乗算]にして、[カラー]を選択し、[RGB=55.80.115]にして、[OK]をクリック。全体が薄暗くなります(図1)

図1. 全体的に薄暗くなる。ここから街の明かりが灯る部分を照らしていく。


この後、街の明かりが当たる部分ごとに、明るくしていく作業に入るため、いったん元画像を薄暗くする効果をOFFにします。元画像レイヤーのわきにある「目のマークのボタン」をクリックして、効果をOFFに。




2.明るくしたい部分を塗りつぶす

元画像の「暗くしたい部分」と「明るくしたい部分」を分けて塗りつぶします。暗い部分、明るい部分ごとに個別に新規のレイヤーを作成。

そして各レイヤーごとに、なげなわツールで塗りつぶす部分を囲い、選択範囲を指定します。
[編集]>[塗りつぶし]>[カラー]で1番明るくしたい部分は「緑」、暗くしたい部分は「赤」 で塗りつぶします。この時、色ごとに個別にレイヤーを作成し、名前をつけておくと便利です。(図3)。

図3 明るく照らしたい部分を「緑」、暗くしたい部分を「赤」でペイント。色ごとに新規レイヤーを作成し、名前をつけておく。


今回は塗りつぶす部分がかなり細かく複雑になるので、何もしない部分も「水色」で塗っておきます。また、画像では少し強めに照らす部分を「紫」に塗りつぶしています。(図4)


・1番明るくしたい部分は「紫」

・少し明るくしたい部分は「緑」

・暗くしたい部分は「赤」

・特に変化させない場所は「水色」


図4. 照らしたい部分の用途に合わせて、色を変え塗りつぶす


3.塗りつぶした部分をペイント


すべての塗りつぶせたら、明るい部分と暗い部分を作成するため、塗りつぶした部分をペイントしていきます。

①まずDキーを押して、描画色を黒にします。

②次にBボタンを押す。ブラシツールになります。

③不透明度を50%くらいにして明るくしたい部分のレイヤーをペイントします。ここでは「紫」レイヤーの部分を最も明るくしたいので、不透明度を50〜60%くらいにしてペイント。

④少し明るくしたい「緑」の部分は、不透明度20〜30%くらいでペイントします。



*どのぐらいペイントしたかを確認する
黒でペイントした部分は背景と重なってわかりにくい。そこでどれくらいレイヤーをペイントしたか、その塗り具合がわかる方法があります。

まず見たいレイヤー以外のレイヤーの効果をすべてOFFにします。レイヤーの左側にある「目のマークのボタン」をクリック。

効果をOFFにしたら[option]/[Alt]キーを押しながら、見たいレイヤーのサムネール画面をクリックします。そうすると白黒画面になり、どのぐらいペイントしたかが確認できます。(図5)

図5ペイントしたレイヤーを別個に確認できる。このモードを繰り返し、ペイントを調整します。

「紫」「緑」の部分を上手くペイントできたら、元画像の暗くする効果を元に戻します。元画像の左の目のマークをクリックしてすべてのレイヤー効果をONにすれば、薄暗い効果の中で、ほんのり明るい部分が出来上がります。(図6)

図6 ほんのり明るい夜の風景が完成


4.暖色系のオーバーレイで塗りつぶす


「紫」「緑」の部分が明るくなりましたが、全体的に冷たい色なので、暖色系の色で塗りつぶします。

①「緑」「紫」のレイヤーのサムネール画面を[Command/Ctrl]キーを押しながらクリックして、選択範囲を指定します。

②選択範囲を指定したら[編集]<[塗りつぶし]<[オーバーレイモード]を選択。[カラー]を選択したら[RBG=250.190.90]にして[OK]をクリック。

すると、明るくしたい部分だけ暖色系の色で塗りつぶされました。(図7)

図7 昼の画像から夜の風景を再現した。



これで昼夜逆転テクニックは完成です。
自分はいつも、こうしたテクニックを使用して、自分の作品を加工しています。

Photoshop を習得するベストな方法は、作品を作ったりと経験を積むこと。チュートリアルや書籍など、役立つと思う中で、合いそうなものをとことん使ってみて下さい。後は、実践あるのみです



その他のテク:季節変換テクニック


マットペインティングハンドブックには昼から夜に変えるテクの他に、夏から冬に変えるテクニックも載っています。

このテクニックは木々があったり、草が生えてたりと元画像に大きく左右されるので、今回の昼夜逆転テクニックと同じで緻密な作業となっています。これもphotoshopで可能なテクニック。




今回はphotoshopでの画像加工テクニックのマットペインティングをチュートリアル風にまとめてみました。

今回はマットペインティングテクニックハンドブックを参考にしています(他にも多彩なマットペインティングテクニックが載っている)。